東京に建つ 純木造塔建築
室町時代後期に創建されたとの由来があり、東京タワーすぐ近くの愛宕にある歴史ある古刹、青松寺様。この境内地高台に納経塔を建立したいとの依頼があり、防火規制が厳しい中、都内では数十年ぶりという純木造建築の新築にたずさわることになりました。一辺が2mの総吉野桧造り八角形の塔。軒先は二軒の扇垂木にステンレス一文字葺きの屋根が、東京の空を軽快に彩ります。匠弘堂の渾身の仕事が東京にもインパクトを与えられたと思います。
高橋副棟梁コメント
有馬棟梁から十分な指導をいただき、無事に墨付けと建方をすることができました。何せ八角形の屋根でかつ、扇垂木。余った材でモデルを作り十分な検証を行い、本番の墨付け成功に繋げました。現場の境内は「愛宕山」あるため重機が使えず、材料小運搬から建方まで全て人力で行ったのは、良い思い出です。ステンドグラスのはめ込み、仏師さんの仏像レリーフの取付など、最後の仕上げまでたずさわれたことに感慨があります。