自己
- 一、段取りを重んじ徹底的に
準備する - 二、一生を通じて学び続ける
相手
- 三、礼節を重んじ、挨拶・感謝・
お詫びは積極的に言葉で伝える - 四、自信と同じ大きさの謙虚さを
常に持つ - 五、すべてを教える、教わる
チーム
- 六、より良い仕事をチームとして
追求する
社会
- 七、損得ではなく、“尊徳” で
行動しよう
匠弘堂がここまで続けてこられたのは、今は亡き、岡本棟梁のお導きがあったからこそです。
岡本棟梁のご存命中は未熟な私たちを、時には厳しく、時には温かく指導してくださいました。
残された私たちができることはただ一つ、岡本棟梁の教えをしっかり実践すること。そして今後も変わらず、大切な日本の文化である「社寺建築」を後世に残すという使命を果たすことです。
この二十年の間で社員と共に積み上げてきた実績と信頼は、お客様はじめ関わった人たちから一定の評価をいただいてきました。
これを生み出した匠弘堂の企業文化をしっかり明文化する必要性を感じ、改めて、岡本棟梁の教えと企業理念を「行動」として具現化するための指針を作成するに至りました。
2021年12月13日 策定
物事はなににおいても段取りが肝心。
すぐさま仕事に取り掛からねばならないのに「今から道具の準備をしますのでお待ちください」ではお話になりません。
ですから、われわれは、事前に「この工程にはどういう作業が発生し、作業のために必要な道具・材料はどれか」の確認と準備を徹底しています。ひとりひとりが考え、調べ、確認し、それらの理由をもとに段取りを行う自発的な姿勢が、品質の向上と技術の追求にも繋がります。
入念な段取り組みと事前の準備こそ、われわれがすべき、もっとも大切な最初の「仕事」なのです。
悠久の年月を経て伝承されてきた社寺建築。
文化的価値をも備えた、いわば巨大な工芸品ともいえるでしょう。
それらを担うわれわれは、綿密に培われた技術の数々を習得し、磨くことはもとより、それらを理解するための知識を追究することも不可欠。さらには、日本人ならではの「美意識」や「精神性」も持ち合わせてこそ、人々の心を揺さぶることができるのだと考えています。
「一生勉強や。そして自ら感動しろ」と言い続けた岡本棟梁の域に近づくべく、われわれは生涯学び続けます。
ひたすら技術と知識を高め、感性を研ぎ澄ませることに尽力するのです。
「礼にはじまり、礼に終わる」「一流の人はお礼を三度言う」など、礼節に関わる言葉は多々あります。
つまり、礼節とは、人と人とが信頼関係を築くためにじつに大切なこと。ですが、勘違いしてはいけません。礼節とは“特別に何かをするの”ではなく、日頃の行の中での作法を指すのです 。
作法といっても、難しいことではなく、“人”として、素直に挨拶・感謝・お詫びを口にすること、言葉で伝えること。「言わなくても伝わるだろう」「これくらいなら構わないのでは」と思うのは傲りです。毎日、丁寧に挨拶をして、些細なことにも感謝する。そして、過ちを起こしたときには心から謝罪する。
礼節を重んじることで、人と人との関係性はより豊かなものになるはずです。
「どうせ自分なんて…」「この程度の仕事では…」と、時には自分を卑下してしまうこともあるでしょう。
反省は大切ですがそればかりでは、前へ進めません。つねに“誇りと自信”を持って挑んでほしい。とはいえ、謙虚さも忘れてはいけません。
“できる自分”に思い上がり、他者を見下す態度や、敬意を忘れるなんてもってのほか。謙虚である者だけが、己の足りない部分を知り、さらなる高みに挑む努力ができるのです。
努力し続ければさらなる自信に繋がり、その自信が次のステップへの努力を生み出します。
自らの力で「調べて・学ぶ」ことは非常に大切です。
でも、それだけでは解決できない――「経験則がものを言う」こと、よくありませんか。
そのためには、聞くこと、そして、聞かれた側は、伝えること。いえ、聞かれずとも、積極的に知識を伝える、授けるよう心がけてください。知識を受け取った者が、別の誰かに教え、そしてまた、その教わった者が、さらに別の誰かに伝える。
それらが連鎖していけば、みなの知識も蓄積されていくのです。
人は、自分の知識以上のことは理解できない生き物です。限られた情報や知識では高い品質のものづくりは行えません。ましてや、勘違いや誤った知識は重大欠陥に繋がりかねません。
いつも、複数の手段で確認する姿勢を持ってこそ、真の宮大工に近づくことができるのです。
われわれの仕事は個人プレーではなしえません。
社寺建築は、圧倒的な材木の量、複雑な部材構成、伝統的な継手仕口を駆使し、長い工期をかけてつくり上げるものです。
ひとりでは到底、目的を果すことはできず、“チーム”で仕事をしていることを忘れずにいてください。
宮大工には、互いに助け合い、補うというチームワークが不可欠なのです。それぞれが、今、自分ができることに最善を尽くし、献身的に行動する。そして、規律、尊重、結束しながら、多様な困難を乗り越えてプロジェクトを完遂させるのです。
困っている者がいたら、率先して助け、周りを支え、自らも支えられる。これにより、仲間同士=匠弘堂メンバーが刺激し合い、切磋琢磨をすれば、チームとしてみなが成長できるはず。
結果、匠弘堂のものづくりは、より高品質で、普遍的価値を生み出すのです。
「徳」とは、自分の損得を度外視してでも、自分以外に対して、“よい行い”をできるかどうか。
つまりは“愛”であり、愛とは、人にとって心地よい環境を与えること、と匠弘堂は考えます。
それにはどうすべきか?
「落ちているゴミを拾う、電車で席を譲る……」といったことでも構いません。小さなことでも喜んで奉仕する。周囲の人たちへ気を配る。損得ではなく、“尊徳”で行動する。自分ではない誰かを思って行動し続ければ、必ずや「1000年先の未来」を紡ぐことができるでしょう。
二十四時間、三百六十五日、いつも見られる「宮大工」であることを意識し、徳のある行動に努め、周囲からの期待に最大限応えることが、私たち、匠弘堂の使命でもあります。
数十年、数百年に一度しかない建築工事。一緒にモノづくりに参加していただき、長編映画を見ているように、感動ストーリーを生み出します。
設計部門と施工部門が強く連携することで、意匠・構造・機能・コストの要件を高い水準で満たす、より良いモノづくりを目指しています。
数十年、数百年に一度しかない建築工事。一緒にモノづくりに参加していただき、長編映画を見ているように、感動ストーリーを生み出します。当社の平均年齢は30代前半。 単なる年功序列ではなく、 実力と気力と人間力ある社員には積極的に成長機会を与え、常にチームのエネルギーを循環させます。
手間を惜しまず心を込めた大工技術を注入することで、百年、二百年先まで見越した、匠弘堂にしかできない品質を実現します。
会社や工務店の垣根を超え、宮大工の技術を学ぶ勉強会を定期主催。若い職人同士が共に学び、意見をぶつけることで、未来の職人の創出と業界全体の活性化を目指します。
「宮大工として生きる」匠弘堂職人が持つ熱い思いをより多くの人に感じてもらえるよう、毎年たくさんの学校・企業・団体の見学を受け入れています。
建築系学科出身の学生だけでなく、未経験の若者にも門戸を広げ、宮大工の仕事にチャレンジする機会を提供しています。
InstagramやTwitterを中心に、宮大工の仕事や伝統建築の魅力をより身近に知っていただくことを目指して日々発信しています。
建築は木を扱うことが不可欠な仕事であり、それゆえに火気に関する注意が求められています。
特に宮大工においては、一般的な建築よりも木を扱うことが多く危険性が高いため、火気に関するさらに厳格な注意が重要です。
そのため匠弘堂は全員がたばこを吸うことのない会社として運営し、火気による事故の可能性を限りなく無くすよう努めております。
また、健康の観点から全社員にとって最善の環境を提供する目的もあります。
私たちは、公私ともに禁煙することによって、お客様も従業員も安心して働ける場を提供することができると考えています。
施工上の問題点の抽出、解決策のご提案、正確なお見積もりの作成。
これらを同時に進行することは可能なのは、調査・設計・施工を一貫して自社で行う
匠弘堂だからこそです。お気軽にご相談ください。