横川 稲葉 鈴木

それぞれ別々の場所で、異なる人生を歩みつつも、「匠弘堂で立派な宮大工になる」という熱い志を持った二人。

今回は2020年春に匠弘堂に入社予定のお二人に、宮大工に興味を持ったきっかけから匠弘堂の印象、入社後の意気込みまでたっぷりと語っていただきました!

【プロフィール】
稲葉さん:長野県出身、23歳。大学の建築学科を経て匠弘堂に入社予定。
鈴木さん:山梨県出身、18歳。工業高校の建築科を経て匠弘堂に入社予定。

社寺のデザインに感動をおぼえて「宮大工」の世界に

――お二人ともよろしくお願いします!

稲葉&鈴木:よろしくお願いします!!

稲葉と鈴木

内定者のお二人(左:稲葉さん 右:鈴木さん)

――背景が違うお二人ですが、どのようなきっかけで宮大工の業界に興味を持たれましたか?

稲葉:僕が建築の世界に入ろうと決めたのは、大学の建築学科で業界について学ぶうちに大工そのものに興味を持ったからです。でも、もともと「伝統工芸」や日本に古くから伝わる「職人技術」にも憧れを持っていました。

鈴木:そこは僕も共通かもしれません。僕の場合は、中学校の修学旅行で京都・奈良を訪れたのがきっかけでした。初めて有名な神社やお寺の姿を目にして、その壮大さやデザイン性に感動したのを覚えています。そこから「宮大工」に興味を持って、建築科の高校に進みました。

――お二人とも実際の建築物を見て心を動かされたんですね

鈴木:そうですね!現代では見られない歴史あるデザインで、しっかり観察するとそれぞれの神社やお寺によって細かくディテールが違っているんです。神社仏閣は、日本の伝統建築の中でもデザイン性に凄く富んでいて、もっと深く幅広く知っていきたいと感じました。

稲葉:時代によって建築手法が異なっていたり、それこそ鈴木くんが言ったように細部のデザインが異なっていたりして、そこに面白味や魅力を感じました。修学旅行で「法隆寺」を初めて見たときは感動したなぁ……。鈴木くんは好きなお寺ある?

鈴木:僕は銀閣寺かな(笑) 池のある庭園の風景に溶け込んだ様子が、修学旅行で見たお寺の中で一番印象に残っています。

実際の現場を見て感じた「かっこいい」宮大工の仕事

握手する稲葉と鈴木

――どのようにして匠弘堂を知りましたか?

鈴木:学校を通じて知りました。高校の先輩で、匠弘堂さんに入社された方がいらっしゃったんです。先生からそのお話を聞いて以前から興味を持っていました。

稲葉:僕は、DESIGN WEEK KYOTOの「オープンファクトリー」というイベントがきっかけです。ちょうど建築業界を調べている時に、匠弘堂さんは「社歴が浅いのに宮大工の会社」っていうところが気になって…。宮大工の現場や仕事について知ることができそうだったので、イベントに参加しました。

鈴木:参加してみてどうだったんですか?

稲葉:そのまんまになっちゃうけど……「すごくかっこいい!」と思ったんだよね。宮大工の仕事にかける匠弘堂さんの想いを知ったり、棟梁さんから現場のお話を直接聞いたりして、心を強く動かされました。

――とても有意義なイベントだったんですね。それから、お二人が匠弘堂に抱いたイメージを教えてください。

稲葉:第一印象は「新しくてしっかりした会社」でしたが、横川社長から話を聞いて、自分が想像していた以上に確固たる理念を持って仕事をされているんだなと感じて。社内の体制、品質管理、文化など全てにおいて、理念が浸透しているという印象を抱きました。

鈴木:僕もお会いする前にホームページを見ましたが、職人の皆さんが自分たちの仕事に誇りを持っていること、会社として結果が伴っていることを知ってとても立派な会社だなと思いました。現場の様子も見学させていただいて、働くイメージも具体的になりました。とにかく、自分も早く先輩方のような宮大工になりたいと思いました!

一人前の宮大工になるために、未来への意気込み

未来への意気込みを述べる稲葉

――お二人は春から匠弘堂で大工としての第一歩となりますが、最初はどんな仕事をされるのでしょうか?

鈴木:ちょうど横川社長から聞いたところなんです(笑)。入社1日目はオリエンテーションと研修、2日目からは現場に入るそうです。その中でまずは「掃除」……朝から晩まで掃除をしながら先輩方の働き方を学びます。社長はその掃除の中で気づくことがいろいろあると。

稲葉:そうそう。現場で「先輩がどんな仕事をしているのか」もわかるし、掃除中に「どうやってこんなゴミが出てくるのか」と現場でひとつひとつに疑問を持つことによって、日々気づくことが出てくるそうです。それが仕事への理解につながってくると聞きました。

※匠弘堂では、入社後2年間は毎日作業日誌をつけてもらいます。気づいたことは必ず日誌にメモして、疑問はその日に解決するのがルール。ひとつひとつの疑問をクリアにしていくことで、社寺建築の技術・仕事のやり方・会社の文化を体験的に理解していきます。

――興味関心をもって疑問を持つことが大切なんですね。入社する前、不安なことはありますか?

稲葉:僕は大学時代に運動をやっていたんですが、引退してから長いので……体力面が少し不安です。入社準備として、しっかりと体を鍛えておきます!

鈴木:他の宮大工の会社に入社した学校の先輩がいるんですが、中には辞められたという話を聞いていて…それだけ厳しい世界だと思っています。仕事についていけるかな?という不安もありますが、精一杯頑張っていきたいです!

未来への意気込みについて会話する匠弘堂スタッフたち

――入社して楽しみにしていることや、今後の目標を教えてください。

稲葉:匠弘堂で働き始めること自体が楽しみです。いつか道具を触って、実際に宮大工としての一歩を踏み出すことを想像するとワクワクします!最初の2年間は、技能試験などの資格取得に向けてしっかり頑張りたいです。

鈴木:僕も稲葉さんと同じですが、見習い期間をしっかりこなして技能試験で結果を出したいですね。あとは「伝統文化」に触れることが、自分の人生の一部になることが嬉しいです!生きがいにできる仕事していきたいなぁ。

――春が待ち遠しいですね。それでは最後に、匠弘堂入社への意気込みをお願いします!

鈴木:社会にしっかり貢献できる一人前の宮大工になれるよう、見習い期間をしっかり頑張ります!

稲葉:会社に貢献する気持ちと社会貢献を念頭において、日々仕事に取り組んでいきたいです!

――お二人ともありがとうございました!!

横川社長から内定者へのエール
二人には散々話しましたが、「大工になりたい」「宮大工かっこいい」で入社してくれるのは大歓迎!しかし、入社後は憧れる気持ちだけではやっていけません。「いかに自分の仕事で社会に貢献するのか」がもっとも重要です。将来的には「世の中のためになる人」に成長してほしいと思います。仕事への気持ちをしっかりと切り替えて、春先に京都で再び会えるのを楽しみに待っています!