大阪の町に 踊る鯉の仁王門
大阪の寺町と言われる谷町筋にある日蓮宗の法性寺様。明治維新の際に、あの大村益次郎の手術を手掛けたオランダの医者ボードウィン氏が一時居住していたことでも有名な寺院です。南側の道路面に仁王門を建てたいとの依頼を頂戴し、設計施工させていただきました。少しトリッキーは納まりで、限られた敷地内に車の出入りが可能にしました。蟇股のみに極彩色の彩色を施しました。道路側正面には広島カープ愛の強いご住職の意向で「鯉」、敷地内側には「飛龍」を形にしました。鯉が滝登りをして飛龍になるという伝説にちなんでいます。金剛垣内には二体の鋳物製仁王像がにらみを利かせています。
有馬棟梁のコメント
匠弘堂を起業してまだ3年目の時にいただいた物件でした。まだ工房を移してから日も浅く、プレーナーなどの機械も設置されたばかりだったように思います。自社設計のため、納まりやデザインは思い切ったことに挑戦できました。鯉や飛龍のアイディアはご住職様といつも協力していただいている彫刻師さんとのアイディアで実現しました。なんと彩色は横川社長です。今でも極彩色の蟇股は、谷町筋の町中に華を添えています。