2023年夏のある日、神奈川県川崎市立高津中学校の亀山先生がわざわざ匠弘堂にお見えになり、「道徳の授業で匠弘堂の取り組みを題材として取り上げたい」という熱意ある想いをお聞かせいただきました。
その後、授業では「匠弘堂 岡本棟梁の12の教え」や当社の創業エピソードが教材として活用され、生徒さんたちは熱心に学んでくださいました。
このような経緯を経て、令和6年2月2日(金)、川崎市立高津中学校にて当社代表取締役社長の横川が、生徒さんたちに向けてお話する機会をいただきました。
今回の講演は、授業で取り上げていただいた内容に加え、伝統建築業界が抱える技術継承の難しさといった課題、そして匠弘堂がこれらの課題にどのように挑戦しているかについてお話しいたしました。
「宮大工の仕事は、100年、200年先まで残るものを自分の手で作り上げ、多くの人々に幸せを与えることができる仕事です。そして、周りの人々を幸せにすることで、自分自身にも大きな喜びと幸せが返ってくるのです」
横川は、過去のプロジェクトでのエピソードを交えながら、宮大工という仕事の奥深さ、魅力を生徒さんたちに語りかけました。
さらに、匠弘堂の初代棟梁である岡本棟梁の「十二の教え」の中から、「誠(まこと)」「能(のう)」といった教えを抜粋し、「周りの人を大切にすること」「自分の得意なことを磨き、それを人のために活かすこと」の大切さを伝えました。
講演後、生徒さんたちからは
- 「私もまず、周りの人を幸せにすることを大切にしていきたいです。職場体験学習に行った際、担当していた方も、周りに気を配ることが大切だとおっしゃっていました。周りの人たちを幸せにし、喜ばせることによって、自分も幸せになれるのだと実感しました。そして、これからの人生、いろいろなことに挑戦していきたいです。」
- 「私は、新しいことにチャレンジするということが苦手だったけど、横川さんの「チャレンジすることは楽しい」という言葉に心を助かされました。これからはどんどん新しいことにチャレンジし、チャレンジすることの楽しさに気づいていきたいと思いました。3年生の修学旅行に行く前に宮大工のにとをたくさん調べて、いろいろな歴史を見つけていきたいと思いました。」
- 「私は、横川社長が話されていたお話の中で、「1年や2年ではなくならない物をつくる」ことが1番重要なのかもしれないと思いました。自分の人生の中で、ただ学生だから勉強するだけではなく、自分がなにを残したいか、どんなことをしたいか考えるようになりました。また、得意なことを知って磨き、それを使って人の人生を幸せにすることを最優先にするのは難しいことだけど、苦手なことを苦手ではなくすることと両立して進めることが大切だと思いました。」
といった前向きな感想を数多く頂きました。
匠弘堂は今後も、次世代を担う若者たちへのこのような活動を積極的に展開し、日本の伝統文化の継承と発展に貢献します。