コラム

column

有馬棟梁担当

宮大工として生きる

第2回

[ 夏の決意 ]

猛暑、酷暑と言われた夏も終わり、季節はもう秋になりました。
この夏の思い出もいろいろとありますが、その一つに「ロンドンオリンピック」があります。
もちろん、テレビでの観戦でしたが。

手に汗を握りながら競技を観戦するのも好きですが、
今回私の心を捉えたのは「表彰式」でした。
『どれほどの努力をすれば思い描くような成果が得られるのか』
『どれほどの努力をすれば、自分を支えてくれた人たちに感謝できるのか』
こんなことを思いました。
表彰台に乗って、晴れやかな笑顔でメダルを手にする選手達。
ここにくるまでの道のりは、決して平坦なものではなかっただろう・・・。
そして、彼らは「支えてくれた人たちに感謝します!」とのコメントを口にする。
精神力も並ではない。

一方、思い通りの結果が出せなかった選手は、悔し涙を流していました。
『これまでを振り返り、人前で悔し涙を流すほどの努力をしてきただろうか』
『今後、涙を出せるほどの努力を積み上げることができるだろうか』
大の大人が人前で涙を流すというのは、よっぽどのこと。しかも勝負師である彼らが。
私は、これまでの自分を思い返してみて、「まだまだ努力が足りない」ことを痛感しました。

私がこの仕事を始めた頃、岡本棟梁に
「誰でも同じ時間が流れる。どう使うかは自分次第」と教えてもらいました。
時間というのは誰にでも平等で、私もオリンピックの選手も、
同じ時を過ごしている、そして過ごしてきたのです。
目標となる成果を決め、集中し、行動し、持続させることが、
何よりも大切なんだと思い知らされました。

今日の感動を与えてくれた選手のように、
心の底から自分を支えてくれた人たちに感謝が言えるその日まで、
私の努力は終わらせない・・・そう改めて心に決めた夏でした。

お問い合わせ

contact