コラム

column

有馬棟梁担当

宮大工として生きる

第1回

[ 棟梁と弟子 ]

宮大工の世界に飛び込んで、かれこれ15年以上になります。
その間、ずっと岡本棟梁の下で仕事をしてきました。
今でこそ温和な雰囲気がありますが、
私が弟子入りした頃の棟梁は現役バリバリで、 とにかく怖かったです。

棟梁に怒られるのが日課でした。
「そんなこともできんのか!!」なんて言葉はあたりまえ。
かと思えば、時には一生懸命に造作したものをみて
「これならやらんほうがましやな」なんて、サラッと言い放たれる…。
毎日「グサグサ」と言葉の剣で刺されてました(笑)。

こんな話をすると、
「辞めようと思ったことはないですか?」とよく聞かれます。
とんでもありません!! そんなこと考えたこともありません。
むしろ「お前なんてクビや!!」と言われたらどうしよう…と不安でいっぱいでした。
棟梁(師匠)は絶対的な存在。
棟梁が「クビ!」と言ったら、「クビ」なんです。
棟梁が「白」と言えば「白」で、「黒」と言えば「黒」。
逆らうことなんてありません。
絶対の信頼をおける人物だから、棟梁の言葉を受け止めることもできるし、
従うことができるんです。
イマドキ流行らないかもしれませんが・・・。

やっと入ることのできた宮大工の世界です。
絶対に辞めたくない!
「クビ」と言われないようにがんばっていこう!
その思いだけで今までがんばってこられました。

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